
note:短期利益と長期人材育成を両立させる経営― “収穫を急がず、未来を耕す”経営者の覚悟
社長の今と未来を支えるCOO型参謀の森行です。
「今期の利益は確保できた。だが、3年後にこのメンバーは残っているだろうか。」
ある経営者の言葉です。
会社は黒字、数字は順調。
しかし現場では疲弊が広がり、若手は育たず、中間層は燃え尽き寸前。
短期利益と長期育成の両立は、どの経営者も抱える永遠のテーマです。
しかし、それを「トレードオフ(どちらか一方)」で考える限り、解決はしません。
両立の鍵は、経営者自身の時間軸を変えること。
大和総研の分析によると、
人材育成に長期視点で投資している企業ほど、5年後の生産性は1.7倍高い。
一方、短期利益偏重型の企業は、管理職層の離職率が12ポイント高いという結果が出ています。
つまり、「今期を守る経営」は、しばしば「未来を削る経営」になるのです。
人も組織も、時間をかけて信頼を醸成する関係性の中でしか育たない。
今回は、この「時間を味方につける経営」について、具体的な手順と事例をもとに解説します。